GX や Climate Tech の基礎知識を身に着けるために、毎週月曜日 19:00 ~ 20:50 に Zoom で集まって議論するゼミ形式の連続イベントを開催します。
GX や Climate Tech の領域は広く、全体像をつかむのはとても難しいので、皆で頑張って文献を読んで集中的に勉強しよう、というゼミです。
本ゼミは輪読会に近く、以下のような特徴を持っています。
- 全員事前に必須文献(5 ~ 6 時間程度で読める範囲)を読んできます。
- 持ち回りで文献をまとめて概要を発表します。
- 発表後、全員で議論をします。
参加者の方は何回か発表をします(事前に割り当てます)ので、ご承知の上でご参加ください。
参加を希望される方は、下記の事前登録フォームから登録をお願いできればと思います。4/22 (土) 締切です。応募者多数の場合、抽選になる場合があります。
<今回の登録を締め切りました>
以下には今後のスケジュールを書いています。ただ、もし続ける意味がなさそうだと参加メンバーが判断した場合は途中でキャンセルとさせてください。
日程
各回、月曜日の 19:00 ~ 20:50 にオンライン (Zoom) で実施します。第1回 (4/24) のみ1時間で終わる予定です。
文献リストはゴールデンウイーク前に共有しますので、ゴールデンウィークを使ってまとめ読みいただくことを想定しています。
日程 | トピック | 概要 | 解決策 |
---|---|---|---|
4/24 | 全体像 | 気候変動の基礎と Climate Tech の概要、現在進んでいる気候変動対策の大きな方向性などを学びます。 | 技術 ビジネス 政策 科学 |
5/8 | 移動する | 車、船舶、航空機など、様々な移動や輸送によって起こる GHG 排出とその対策を、電化の観点だけではなく、配車や自動運転、代替燃料なども含んで調べます。 | EV マイクロモビリティ 配車 自動運転 代替燃料 |
5/8 | 食べる | 牛などからのメタン排出を抑制するための代替食品や、生産性を向上させる精密農業だけではなく、フードロス対策、気候変動の影響先としての水資源など、食糧安全保障という観点でも重要な食の問題とビジネスについて考えます。 | フードロス対策 代替食品 精密農業 |
5/8 | ものをつくる | セメントや鉄、プラスチックといった産業用製品や、化学産業の脱炭素化まで、次世代のものづくりを考えます。 | 低炭素化コンクリート 新製鉄プロセス リサイクル |
5/15 | 住む | 生活やデータセンターにも欠かせない冷暖房、効率的な住宅やビル、グリーン半導体やグリーンデータセンターの省エネ化、移動を少なくする都市計画など、住むことに関する脱炭素の取り組みとビジネス機会について話します。 | 冷暖房 ZEH/ZEB 省エネ 都市計画 |
5/15 | エネルギー (1) | 2030年までの発電、送電、配電、小売のほか、蓄電やグリッドなどについて考えます。 | 太陽光 風力 原子力 蓄電(バッテリー、揚水等) |
5/15 | エネルギー (2) | 2050年までのエネルギーや、それに関連するサプライチェーンも含んで考えます。 | 水素 地熱 核融合 サプライチェーン |
5/22 | 削減する・活用する | 炭素除去や回収した炭素の利活用について、技術とビジネスの両面から考えます。また炭素循環型経済についても考えます。 | DAC CCUS バイオマス 植林・環境保護 |
5/22 | 経済・金融 | 炭素会計や情報開示、気候リスクへの適応、サステナブルファイナンスやトランジションファイナンスの動向、またそれらを支える技術について考えます。 | 炭素会計 炭素クレジット市場 投資 保険 行動変容 |
5/22 | 政治・思想 | 地方自治や国際政治、経済安全保障の影響を加味しながら、どのように GX や Climate Tech を政策として実現していくか、またその基盤となる思想をどう作っていくかについて検討します。 | 炭素税 環境正義 公正な移行 産業構造転換 |
今後 | 適応する | 気候変動が起きてしまったときに、環境変化によって新しく課題が生まれてきます。その各種課題に適応するためのビジネスについて考えます。 |
目的
入門レベルの GX/Climate Tech の基礎知識を身に着けていただくことで、今後の GX/Climate Tech 領域での起業や新規ビジネスの促進に寄与できればと思っています。
カバーしないこと
重要であるとは認識しつつ、本ゼミでは以下のようなトピックは取り扱いません。
- 事業会社における ESG 開示など(企業におけるサステナビリティ部門の皆さんが気にすることはあまり扱いません)
- 気候変動に関する科学やアクティビズム
対象
以下の条件を満たす方ならどなたでもご参加いただけます。
- Climate Tech や GX の領域に興味のある方
- ご自分で文献を読んで準備できる方
事前知識については問いません(が、全くない場合はリーディングに時間がかかると思います)
退出条件
ゼミ参加者同士のコミュニケーションの質を担保するために、以下のような方には一度退出いただきます。ご容赦ください。
- 事前連絡なしで 2 回以上欠席された方
- 事前のリーディングを読んでこないことが 2 回以上あった方
- その他、他の参加者からご意見等が多数寄せられた方
想定される参加者
これまで参加された方は以下のような属性の方でした。
- スタートアップ関係者(起業家、VC など)
- 大企業・コンサルの Climate Tech 関係者
- 大学の若手研究者
- 学生
ゼミの流れ
毎週のゼミの前
- その週のテーマの GX や Climate Tech に関する必読文献 + 任意文献を読む
- その週のテーマの GX や Climate Tech に関する関連文献を自分で探して読む(任意)
ゼミ当日
以下のような流れで 90 分を使う予定です。
- イントロ (5 分)
- 3 ~ 4 人のサブグループに別れる
- 1 トピック目
- 代表者による必須文献の概要紹介 (5 分)
- ディスカッション (25 分)
- 2トピック目
- 代表者による必須文献の概要紹介 (5 分)
- ディスカッション (25 分)
- 3トピック目
- 代表者による必須文献の概要紹介 (5 分)
- ディスカッション (25 分)
- 1 トピック目
- 来週までのリーディング紹介 (5 分)
その他
- 任意で Discord での情報交換ができればと思っています。
- その他の任意参加雑談なども Discord で行えればと思います。
システム
以下のようなシステムを使います。
活動 | システム |
---|---|
ゼミ | Zoom |
普段の連絡 | メール |
任意の活動や連絡 | Discord |
担当
以下のメンバー(といっても一人)が主にオーガナイズします。
馬田隆明
University of Toronto 卒業後、日本マイクロソフトを経て、2016年から東京大学。東京大学では本郷テックガレージの立ち上げと運営を行い、2019年からFoundXディレクターとしてスタートアップの支援とアントレプレナーシップ教育に従事する。
登録
こちらからお願いします。登録は 4/22 (土) 23:59 までです。
https://forms.gle/pmJVTG2PncnUpro18
トライアルでの開催のため、人数を絞って開催します。応募者多数の場合は、参加者の属性の多様性やバランスなどを考えたうえで、最後は抽選とさせていただければと思います。
注意
- 一部の回のみの参加はできません
- ゼミを回すのに十分な人数が集まらなければ、延期とさせてください(連絡します)
なお、ゼミ開講後の新規登録については今のところ検討しておりません…。
文献リスト
第 1 回はこんな感じで考えています。毎回これぐらいのリーディングが出るとお考え下さい。必須文献は 5 ~ 6 時間程度で収まるようにしています。
第 2 回以降のリストについては、参加者の皆さんにお知らせします。必須のものは日本語のみにしていますが、資料によっては英語のものが任意で含まれるかもしれません。
回 | 必須/任意 | カテゴリ | 種類 | 読了時間(分) | 記事 | 著者 | 発行日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
4/24 | 必須 | 全体像 | 科学 | 20 | 気候変動の今、これからー 最新の科学からのメッセージ | Climate Integrate | 2022-08-01 |
4/24 | 必須 | 全体像 | 技術 | 10 | 気候テックのためのシンプルなメンタルモデル | FoundX Review (Climate Tech VC) | 2020-10-26 |
4/24 | 必須 | 全体像 | ビジネス | 30 | 2021年版気候テックの現状 (Web 記事は抜粋のため PDF 版を参照) | PwC | 2022-06-08 |
4/24 | 必須 | 全体像 | 政策 | 30 | 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略 (概要資料) | 経済産業省 | 2021-06-18 |
4/24 | 必須 | 全体像 | 政策 | 15 | カーボンニュートラルとは | 環境省 | – |
4/24 | 必須 | 全体像 | 科学 | 2 | 地球のカーボンサイクル (1850 ~ 2017) | Robert Rohde | 2019-05-23 |
4/24 | 必須 | 全体像 | ビジネス | 10 | ゲームであなたが挑戦 「カーボンゼロ」実現への道 | 日経新聞 | 2022-08-31 |
4/24 | 任意 | 全体像 | ビジネス | 15 | 日本の脱炭素化 – 2050年に向けた展望 (概要資料) | McKinsey | 2021-08-01 |
4/24 | 任意 | 全体像 | 科学 | 20 | 【20分でわかる!温暖化のホント】地球温暖化のリアル圧縮版 | 国立環境研究所 | 2020-03-01 |
4/24 | 任意 | 全体像 | 科学 | 30 | 気候変動について今伝えたい、10の重要なメッセージ2021 | 地球環境戦略研究機関 | 2022-09-01 |
4/24 | 任意 | 全体像 | 技術 | 240 | 地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる | Bill Gates | 2021-08-18 |
4/24 | 任意 | 全体像 | ビジネス | 300 | Speed & Scale 日本語版 (Web) | John Doerr | 2021-11-09 |
4/24 | 任意 | 全体像 | ビジネス | 150 | グリーン・ジャイアント 脱炭素ビジネスが世界経済を動かす | 森川潤 | 2021-09-17 |
4/24 | 任意 | 全体像 | 科学 | 授業、セミナーで使える地球温暖化学習コンテンツ | 環境省 | ||
4/24 | 任意 | 全体像 | ビジネス | 8 | Climate Tech注目の背景とグローバルトレンド | DNX Ventures | 2022-01-18 |
4/24 | 任意 | 全体像 | 政策 | 90 | IPCC 評価報告書 日本語訳 | 気象庁 | |
4/24 | 任意 | 全体像 | 政策 | 10 | IPCC 第6次統合報告書の画像 (特に Figure 7) | IPCC | 2023-03-21 |